2004年3月21日(日)TSS例会報告

 当日の参加者は13名。
 プレイされたゲームは旅順攻略(GJ)、Hammer of Scots(コロンビア)、戦艦狂騒曲(同人)、パワーベースボール(エポック)、V作戦(同人)、Pax Romana(同人)、Ghost Hunter Cardgame(同人)、戦略級関ヶ原(GJ)等です。

 旅順攻略は2組のプレイが行われました。
 S枝日本軍対Y口露軍、D井日本軍対K藤2号露軍です。
 日本軍は対照的な戦略で臨みます。
 D井日本軍は砲撃と射撃を集中して二龍山堡塁奪取を目指します。
 S枝日本軍は肉弾突撃を多用して露軍戦線に浸透し、二百三高地を目指します。
 D井日本軍の戦略は要塞攻略の正攻法です。砲撃と射撃で露軍を駆逐してから前進する手堅い攻撃です。そのため、損害らしい損害を出すこともなく、第1ターンには、龍眼北方堡塁を占領し、二龍山堡塁攻撃の態勢を整えます。しかし、その分、露軍への打撃も軽いものでした。第2ターン、第3ターンと砲撃、射撃を続けるも二龍山堡塁は陥ちません。突撃しないため日本軍の損害もほとんどなく、そのため二龍山堡塁攻撃にスタック制限の関係で参加できない部隊が出てきます。それらの部隊で右翼での攻勢を発起し、手薄な露軍を押し込みます。この全戦線に渡っての日本軍フルスタックの圧力はすさまじく、第4ターンの満を持しての日本軍の突撃は露軍を二百三高地−椅子山堡塁−松樹山堡塁−二龍山堡塁−東鶏冠山堡塁の最終防衛ラインにまで後退を余儀なくさせます。しかし、肝心の二龍山堡塁への突撃は完全に撃退され、最終ターンでの二龍山堡塁攻略は絶望的となっていました。そして最終ターン。激しい二百三高地争奪戦を制した露軍が勝利しました。
 S枝日本軍は砲撃が振るわず、仕方がないので肉弾突撃を繰り返して、甚大な損害を出していました。しかし、その分、露軍への打撃は大きく、浸透を繰り返しただけに前進も速いものでした。それでも露軍最終防衛ラインに到達してしまうと戦力不足が露呈して前進も止まってしまいます。そして最終ターン。死力を尽くした日本軍は二百三高地の争奪戦に勝利したのでした。戦力不足の日本軍を甘く見て二百三高地の戦力増強を怠った露軍のミスが勝因でした。

 Hammer of ScotsはT島さんとT之内さんがプレイしていました。詳細は不明です。

 戦艦狂騒曲の2人プレイを行いました。
 H造船の設計案は18インチ砲7門、4万馬力21ノットの武蔵です。
 もう一案は、15インチ砲9門16万馬力30ノットのアイオワです。
 風間造船工廠は本命として18インチ砲9門搭載したサウスダコタを提出します。火力の強化に合わせて甲板装甲を強化しています。また、18インチ砲も強装薬で強化されています。ただし、機関は中古の4万馬力しか用意できず速力は23ノットがやっとです。
 そのため、風間造船工廠は高速艦の設計案も提出していました。18万馬力の高性能機関を搭載し、34ノットを発揮するアラスカです。装甲はペラペラ、火力は14インチ長砲身砲なのですが、18万馬力の機関はやたら高価で総コストはなんとアラスカの方が高くなってしまいました。
 採用を決める検討会では、防御の堅い武蔵と大火力のサウスダコタの一騎打ちかと思われましたが、高速なアラスカが善戦、三つ巴の様相を呈します。その接戦を制したのはサウスダコタでした。 性能のバランスは良いものの、特長のないアイオワは見向きもされませんでした。
 サウスダコタと武蔵の海戦では、速力の僅かな優位を最大限生かしたサウスダコタが武蔵の頭を押さえて優位に立ったかと思われましたが、次の瞬間、武蔵の18インチ砲弾がサウスダコタの強化されていた甲板装甲をも貫通、弾薬庫を貫いて炸裂しました。サウスダコタはその一撃で轟沈しました。

 もう一戦。
 風間造船工廠はH造船が20インチ砲の開発を進めていることを察知したため、それに勝る砲を求めます。しかし18インチ砲を開発するのが精一杯だっため、12門を搭載し砲門数で投射量を稼ぐこととし、更に超重砲弾を使用することにより威力を稼ぎます。これに加えて射撃管制レーダーを搭載して20インチ砲を越える火力を実現しました。この火力を搭載するための船体はモンタナを使用しますが、どうしてもコストが抑えられず、機関は中古の4万馬力となります。
 対抗するH造船は結局20インチ砲の設計に失敗し、一ランク落とした18インチ長砲身砲をワシントンに搭載します。この砲は明らかにワシントンには大きすぎるので全幅を増やして排水量を増大させます。機関には大出力ディーゼル14万馬力を採用して27ノットを確保しています。
 究極の火力と装甲を誇るモンタナは選考で、ワシントンを圧倒して採用されます。
 しかし、モンタナの超重量砲弾は開発に失敗してしまいます。
 ワシントンも大出力ディーゼル機関の開発に失敗し、機関出力を維持するために18インチ長砲身砲をあきらめ、16インチ砲に換装するハメとなります。
 実戦は機動力でモンタナを翻弄しようとするワシントンと砲門数とレーダーでそれに対抗するモンタナとの戦いとなります。火力自体はモンタナの方が上ではありますが、ワシントンの16インチ砲でも遠距離ならモンタナの甲板装甲を貫通可能なので極端な差はありません。
 モンタナは早々にレーダーを破壊され、更にバイタルパートへの貫通弾を受けて大損害を出して危機に陥りますが、巨大な船体の耐久力で耐えしのぎ、逆転のクリティカルヒットを浴びせて勝利しました。

 今度はO鋸さんとのプレイ。
 O鋸商船は34万馬力の機関を詰め込んで34ノットを発揮させた大和を本命として提出します。きっと煙突を何本もたてた細長い戦艦でしょう。火力は14インチ砲9門。
 もう一案は、18インチ長砲身砲で超重量弾を使用する火力重視のサウスダコタ。機関は4万馬力を積むのが精一杯です。
 風間造船工廠はソビエツキー・ソユーズを提出します。20インチ砲を射撃管制レーダーで照準する戦艦です。この火力はサウスダコタを上回り、サウスダコタは選考では全く評価されることはありませんでした。
 選考は事実上、6万トン戦艦同士の一騎打ちとなり、すばらしい快速と重厚な防御にものをいわせて大和が採用されます。
 実戦では大和は終始ソユーズを翻弄し続けますが、あまりにも貧弱な火力はそれを勝利に結びつけることが出来ず撃沈されます。それでもソユーズの残り耐久力は2まで削られており接戦でした。

 パワーベースボールはTSSリーグ第10期戦が始まったそうです。

 V作戦は3人プレイです。
 S藤鉄工所の高機動ブラウブロ、O鋸工業のガンタンク、ザクII、風間工廠の水陸宇宙万能モビルスーツのズゴックで編成されたジオン軍に対し、連邦軍はS藤鉄工所のガンダム、O鋸工業のボール、ジム、風間工廠のジオングで対抗します。O鋸工業は大量生産を目論んで廉価機ばかりのラインナップです。
 以上のような戦力での、ジオンの地球降下作戦に対して連邦はソーラシステムを投入してジオン軍を一掃し、大勝利を得るのでした。レビル将軍はこの機に一気にソロモン要塞まで陥落させます。
 ジオンはソーラレイを持って反撃に出ます。ソーラレイの一撃は連邦軍の4割を消滅させ、赤いサイコミュ・リックドム(風間工廠)から放たれたビットが混乱するボール(O鋸工業)隊を全滅させます。ジオン軍最新鋭可変モビルアーマー・メッサーラ(S藤鉄工所)の突撃に連邦最新鋭のバーザム(O鋸工業)は撃墜され、連邦軍の混乱は収拾がつかなくなります。一人気を吐いていたのが、マグネットコーティングガンダムを駆るシロッコでした。ジオンのガンダムMKII(O鋸工業)を撃墜した後も一人で連邦軍の戦線を支えていました。しかし、結局コンペイトウ(ソロモン)を維持できず、連邦は撃退されます。
 戦力を再建した連邦はソロモン攻略作戦を発動します。圧倒的な射程を誇るジオンのサイコミュ・リックドム(風間工廠)はマグネットコーティングガンダム(S藤鉄工所)を撃墜して戦端を開きます。連邦の先鋒はギャプラン隊(風間工廠)。コンスコン少将指揮下のメッサーラ隊(S藤鉄工所)を3分もたたずに撃滅し彼を絶句させます。乱戦となったソロモン宙域ではハマーンの駆るサイコミュ・リックディアス(風間工廠)がワイヤードクレイバズーカやワイヤードビームピストルを振り回して連邦のボリノークサマーン隊(O鋸工業)を迎撃して損害を与えていました。そのボリノークサマーン隊はザクレロ(風間工廠)を撃墜して戦果を記録しています。乱戦となったこの戦いは物量に優れる連邦が優位に戦いを進めていましたが、ドズルの粘り強い指揮が辛うじてソロモンを守ります。
 第2次ソロモン攻略作戦に連邦はジオンの3倍の大軍を投入します。赤いサイコミュ・リックディアスの迎撃を旧式のザクII隊に誘引し、その隙に連邦軍先鋒のギャプラン隊が突入、迎撃に出てきたビグロ(S藤鉄工所)を一蹴します。続いてシロッコ率いるマラサイ隊(O鋸工業)が突入し、ジオンのリックディアス隊(風間工廠)と交戦し、これを撃墜します。その後は乱戦となりますが、連邦軍の動きが鈍く、戦力差の割に戦果が挙がりません。ソロモンの最終防衛ラインを守るサイコガンダム(S藤鉄工所)をどうしても抜くことが出来ず、総指揮官のエルラン中将は攻略をあきらめてしまうのでした。
 2度に渡るソロモン攻防戦を耐えたジオンが反撃に出ます。第3次ソロモン攻略作戦のために集結した連邦軍にソーラレイを叩き込み、その混乱に乗じて、全軍を突入させ、これを殲滅する作戦です。ソーラレイは連邦軍の3割を吹き飛ばして目論み通り、連邦軍を混乱に陥れますが、しかし、連邦もソーラシステムを投入してジオン軍期待のニュータイプ部隊を吹き飛ばしてしまいます。混乱する両軍はすさまじい消耗戦を繰り広げます。その結果総戦力に劣るジオンは敗退してしまうのでした。
 この戦いでO鋸工業が勝利条件を達成して勝利しました。風間工廠は一時圧倒的なシェアを誇っていましたが、ソロモン攻防戦で引き分けが続いて勝ちきれずに没落しました。

 Pax RomanaはWild Heavenブランドの同人ゲームです。テーマは共和制ローマ。アバロンヒルのRepublic of Romaを簡略化したようなゲームです。
 旅順攻略を終えたD井さん、K藤2号さんにK藤1号さんを加えた3人でプレイされていました。時間の関係で1時間ほどしかプレイできませんでした。感想を聞いたところでは、悪くはないけど、時間がかかりそうとのことでした。

 Ghost Hanter CardgameもWild Heavenブランドの同人ゲームです。こちらは簡略版超人ロックといったゲームです。ファーストインプレッションとソロプレイしたときの感想をこちらに挙げています。
 S藤さん、O鋸さん、O崎さん、Y口さん、私の5人プレイです。
 おばばカードによってゲーム開始から一巡もしないうちにY口さんがGhostであることが暴露されてしまいます。開き直ったY口さんはとっとと吸血鬼であることを公開してちゅうちゅうと血を吸って回ります。
 O崎さんは墓場から全く動こうとせず、武器の手入れに余念がありません。S藤さんがやはりおばばカードによってpeopleであることが判明し、私自身は狼男だったためキャラクターの陣営は判明しました。
 しかし、移動が全くのランダムであるため、思うように他のプレイヤーを攻撃することができず、妖刀マサムネを手にしてしまった私は同じGhost同士であるにも関わらず、吸血鬼と戦ったりしていました。
 Ghostの特殊能力は思いの外強力で、Hunterがあっさり討ち取られてゲーム終了しました。S藤さんのpopleは自殺志願の爺さんでしたが、やたらある体力と途中で手に入れてしまった銀のロザリオ(Ghostの特殊能力を無効にするアイテム)が敗因でした。
 インスト込みで50分ほどのプレイ時間でした。
 プレイ後の感想では、Ghostは特殊能力があって強いのに、Hunterに何の特殊能力もないのでHunterが不利と言うことで意見が一致しました。しかし、Hunterに特殊能力を与えるのが素直なデザインですので、きっと何か理由があるのでしょう。
 それから、4面体ダイスが用意できずに20面体ダイスで代用したのですが、これが不評でした。
 後は、5人ではプレイ人数が少ないのではないかということで、8人ぐらいでのプレイが良さそうです。

 戦略級関ヶ原をT島さんとT之内さんがプレイしていました。
 T之内さんが「決戦での調略では勝ったのに、戦闘の賽の目に負けた」と嘆いていました。


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