冷たい戦争


 タイトル通り、冷戦をテーマとしたゲームです。

 作成の動機はGMT社のTwilight Struggleと言うゲームに触発されたためです。
 Twilight Struggleは2人用の対戦ゲームで、ソ連とアメリカが世界を舞台に影響力を競います。一般的にカードドリブンと呼ばれるシステムで大量のイベントが楽しいゲームです。このゲームはシミュレーションゲームとしてはプレイタイムも手軽で欠点らしい欠点もないゲームなのですが、エリア分けが細かすぎるように感じたのと、カードドリブンシステムが好きではないと言う理由で簡略版のゲームを作ろうと思ったのです。
 その結果はいつもの通り、まるで違うゲームになってしまいました(笑)。

 一番の相違点は多人数ゲームとなっていることです。4人又は6人でプレイすることができます。偶数人数に限定されているのは、元々対戦ゲームとして考えていたため、大きな勢力分けとして共産主義と資本主義の争いとなっているためです。プレイヤーはそれぞれの陣営に属すわけですが(どちらにも属さないこともある)、プレイヤー毎に固定されているわけではないため、極端な話、全プレイヤーが資本主義とかになってしまうとゲームが成立しないためです。一方の陣営に所属するプレイヤー数がもう一方に比べて多い場合、バランスが崩れてしまうので偶数プレイヤーである必要があります。

 最初は単純にTwilight Struggleのモンキーモデルとするだけで考えていたのですが、どうも面白くないので、前作の戦国時代で導入した概念、黒幕を流用してみました。二大イデオロギーをプレイヤー扮する黒幕達が操ると言う図式です。どうせならいろいろな黒幕をプレイできた方が面白いだろうと、複数の黒幕を一人のプレイヤーが持つシステムを作成しました。ゲーム開始時に3枚の黒幕を選択して、ゲーム中、次々に取り替えていくのです。これは、ゲームバランスにも一役買っています。黒幕には特殊能力と特別勝利得点があるのですが、それによって強弱や相性があります。黒幕は一度勝利得点を得たら捨て札にしなければならないため、ずっと有利な黒幕をプレイしつづけることはできないのです。
 黒幕には、資本主義陣営と共産主義陣営、それにどちらにも属さない独立勢力があります。勢力比は3:2:1で最終的に資本主義が勝利するようにデザインしています。ただ実際にプレイしてみるとそれほど資本主義が有利と言うこともありませんでしたが。

 一番古い日付けのメモは2006年3月28日でした。本格的なデザインの開始はこの日と言うことです。
 最初のゲームプレイは5月28日、ゲームの完成を確認したのは2006年6月11日でのプレイででした。
 制作期間2ヶ月半と思いのほか時間がかかりました。別にゲームデザイン自体が難産だったわけではないのですが、これに専念できる環境になくなっていることが大きかったですね。それと、時間があってもなかなか気が向かず、集中しての作業が飛び飛びになっていましたから。この紹介ページの制作もなかなか気が向かず、こんなに遅れてしまったし、、、(笑)。

 この黒幕システムは思いのほか汎用性があります。
 今度は関ヶ原をテーマに黒幕ゲームを作ろうかな?
 有力武将にプレイヤー扮する黒幕が東軍と西軍どちらにつくかを影響力を駆使して勧誘するようなゲームをね。

 冷たい戦争のプレイ記録はこちらです。

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