戦車狂想曲 紹介

 プレイヤーはビッカースとかクルップといった、兵器メーカーの戦車開発部門の責任者となって、戦車を開発して各国に売りさばくゲームです。
 ということで、おわかりの通り、競争試作のシステムで戦車を作るゲームです。

 今回は第2次世界大戦に登場した戦車をメジャーマイナー取り混ぜてカードにしています。戦車カードに主砲カードを載せて戦車を開発するようになっています。
 

 戦車カードには、防御力と機動力の他に、サイズが記されています。このサイズは砲塔に搭載可能な主砲のサイズを表しています。そして、各主砲カードにはそれぞれ威力とサイズが記されており、主砲のサイズと戦車の砲塔サイズにより、旋回砲塔に載せられるかが決まります。砲塔に載りきらない主砲は車体に搭載されるわけです。そして車体に搭載しなければならない程大きなサイズの主砲を搭載するとその分機動力が低下することになります。
 このゲームの売りになるのかどうか分かりませんが、戦車カードには主砲カードを何枚でもつけられるので、夢の多砲塔戦車が作れるのです(笑)。
 戦車設計で新しく導入した概念がコストです。各戦車カードや主砲カードには、固有のコストが設定されており、合計したコストが顧客の要求する額以下でなければなりません。顧客は最初安い戦車を求めてくるので、コストの低い軽戦車が設計されますが、紛争の多発と共に、段々高性能、高コストの戦車を求めるようになり、最終的には高価な重戦車の開発を求められるようになるのです。
 そのため、特殊装備には、質を犠牲にして、コストを安く上げるカードが入り、これが重宝するようになるのです。

 ゲームの基本的な流れは競争試作と同様です。
 まず、手札を補充し、顧客の要求があり、戦車を設計し、戦車戦で採用戦車を決める。
 競争試作と異なるのは、顧客の要求がランダムではなく、ターン毎に決まっていることです。第1ターンはコスト1の軽戦車、第2ターンはコスト2、、、、第5ターンはコスト5の中戦車、、、最後の第9ターンはコスト9の重戦車といった具合です。
 もう一つ違うのは戦局レベルがなくなったことです。競争試作はプレイヤーはみな同じ国という設定でしたが、今回の戦車狂想曲は各プレイヤーは国際的な兵器メーカーということで国の枠にとらわれないのです。そして、納入先は中小国の軍隊なわけです。
 というわけで、実戦は紛争という形でプレイヤーが起こすことになります。
 紛争カードを持つプレイヤーが紛争を起こすことにより、他のプレイヤーの採用済み戦車に自社の戦車で戦車戦を挑むのです。勝てばメーカーの評判が上がり、負ければ、評判が下がるわけです。負けが込んでくると折角採用された戦車も採用を取り消されてしまうこともあるとなかなかシビアにしてあります。

 勝利条件は採用されることによる勝利ポイント(コストと同じで、第1ターンは1点、第9ターンは9点となります)と紛争の戦車戦の勝敗によって得る勝利得点があり、ゲーム終了時に勝利得点の多いプレイヤーの勝利となります。最終ターンの勝利ポイントが一番多いので、最後のターンまで勝敗の行方は分かりません。ただし、それまでにトップ争いから脱落することはあり得るので、安易な一発逆転はないようにしてあります。
 

ゲームインデックスへ戻る

ホームへ戻る