2007年7月7日 TSS例会

 当日の参加者は11名。
 プレイされたゲームは、Here I Stand(GMT)、関八州古戦録(同人)、銀河群雄伝ライ(同人)、スモレンスク攻防戦(コマンド)、Combat Commander(GMT)等です。

 Here I Standは関西からU野さんをお迎えしてのプレイです。
 U野ハプスブルグ、N南フランス、T島イギリス、K全オスマン、Mね教皇、Y口ルターの6人プレイでした。
 結果は、マルチの鬼と呼ばれる常勝U野さんがいつの間にか勝利して、皆の顰蹙を買っていました(笑)。

 思いがけず、夕方4時頃に、早くもHere I Standが終了してしまったため、Y口さん、Mねさん、K全さんの3人はスモレンスク攻防戦をプレイしました。Y口さんがソ連軍2面打ちで2セット同時プレイを行っていました。

 同じく、U野さんとN南さんはCombat Commanderをプレイしていました。

 K藤2号さん、Kさんは関八州古戦録や銀河群雄伝ライ(ンハルト)等の同人ゲームのテストプレイを行っていました。

 私はT之内さんとスモレンスク攻防戦をプレイしました。
 T之内さんの希望で彼が独軍、私がソ連軍でプレイしました。
第1ターン
 ソ連軍は最初の増援をエリアDに2つ、エリアEに1つ、エリアGに1つ配置します。エリアEに配置した理由は、第3ターンまでに1つは配置しないと置けなくなる可能性が高いためです。少なくとも、私が独軍であれば、そうなります。そのため、最初に配置したのですが、第1ターンは様子見して、配置は第3ターンぐらいにした方が良かったですね。結果として、独軍はこの方面を顧みることがありませんでしたので、ここに配置された2個師団は遊兵と化してしまいました。尤も最後の最後に役に立ってくれはしましたが。
 独軍の移動は全力での東進、最先端の自動車化歩兵2個連隊はスモレンスクに突入し、隣接するソ連軍を撃退、といつも通りのスタートでした。
 ソ連軍南方は、クリチェフ周辺で守りを固め、エリアEからの増援は北上します。
 北方は、スモレンスク北方に戦線を展開します。独軍に撃退された1個師団は救えませんが、戦線の一翼を担ってもらいます。エリアIからの増援の白帯部隊は東進させます。エリアGからの増援の半分、2個師団をドロゴブーシィを経由してイェルニャ方面へ向かわせます。
第2ターン
 ソ連軍増援はエリアDとGに一つずつ。
 独軍はクリチェフ方面を無視して全軍をスモレンスクへ向かわせます。
 スモレンスク周辺の戦闘では、包囲された1個師団に加えて、4対1で正面攻撃された1個師団が全滅してしまいます。
 ソ連軍南方はクリチェフの防衛ラインを増援で補強し、ロスラウリ北方の2個師団は森の間に布陣して防衛ラインを構築します。
 北方は、どうしても第3装甲集団の登場を押さえ込むことができず、やむなく戦線を二つに分けます。主戦線はヤルツェボまで一気に下げます。スモレンスク周辺の戦力は西に下がり、増援エリアIを防衛します。しかしどうにも移動力が足らず、2個師団が包囲される位置に取り残されてしまいます。
第3ターン
 ソ連軍増援はエリアG。
 独軍は今回の増援も全てスモレンスク方面へ向かわせます。
 スモレンスク方面で戦線に収容できなかった2個師団が殲滅され、更に西に下がった師団1個がDR4を喰らって川向こうの独軍テリトリーまで飛ばされて、次ターンでの包囲殲滅が約束されます。
 主戦線となったヤルツェボは第3装甲集団の攻撃を受けて撃退されます。しかし、占領はされませんでした。包囲される位置に突出してしまうためです。
 ソ連軍南方は動きなし。
 イェルニャにソ連軍2個師団が到着し、西方に防衛ラインを展開します。
 北方はヤルツェボに部隊を入れ、守りを固めます。
 白帯部隊は増援エリアIの森に籠もります。
第4ターン
 ソ連軍増援は2つともエリアG。独軍は北方に全ての戦力を集結するつもりなのが、明白となっていましたから。
 独軍はこのターンの増援も全てスモレンスクへ向かわせます。エリアAからの増援は移動途中に孤立していたソ連軍1個師団を包囲撃滅します。
 独軍は全力をヤルツェボ方面へ投入します。南方は勿論、白帯部隊の封鎖にさえ部隊を割きません。そしてソ連軍前線に対し、高比率攻撃による正面からの撃破をもくろみます。その結果1個師団が撃滅され、2個師団が撃退されます。ヤルツェボも占領されました。
 ソ連軍南方は動きなし。
 5個師団に増えた白帯部隊も森の中で守りを固めるだけです。
 イェルニャ方面は北方からの脅威が現実化してきたため、防衛ラインをシフトします。
 主戦線ではヤルツェボ占領により戦線を下げ、森の中に防衛ラインを構築します。
第5ターン
 ソ連軍は大量の増援を受け、エリアDに一つ、エリアFに2つ、エリアGに一つ配置します。エリアDはこのターンから攻勢に転じるための増強です。
 独軍はポチノク周辺に装甲2個大隊を含む4ユニットという有力な部隊を展開し、イェルニャ、ロスラウリ両方面へ圧力をかけます。
 ソ連軍主戦線に対する攻撃は高比率攻撃が続けられ、ソ連軍1個師団が全滅、2個師団が撃退されます。これにより、独軍最先鋒はドロゴブーシィまで3ヘクスと迫り、T之内さんは「ドロゴブーシィの街が見えた」「イェルニャを裏から攻略してやる」と言って勝利に自信をのぞかせます。
 クリチェフと白帯部隊は相変わらず、放置されます。
 クリチェフで守りを固めていたソ連軍がついに動きます。無人の野を進撃し、チェリコフを占領し、ミスティラウリに迫ります。
 白帯部隊も進撃を開始します。尤も、反撃が怖いので、守りを固めながら、森を出たと言うだけですが。
 主戦線とイェルニャの部隊が連絡し、一つの戦線となります。イェルニャ防衛の防御縦深を取りたいのですが、ユニット数と移動力が足りず、やむなくイェルニャが最前線となってしまいます。
第6ターン
 ソ連軍最後の増援はエリアFです。
 独軍はソ連軍が攻勢に出ているにも関わらず、相変わらず、南方を無視。流石、極論の人だけあって、徹底しています。クリチェフ、チェリコフ、ミスティラウリ、リャズナの4都市は最初から捨てていたそうです。
 そこまでして集中した独軍の攻撃はすさまじく、このターン、正面攻撃だけで5個師団が撃滅されます。それまでの5ターンに受けた損害が7個師団でしたから、ほとんどこの1ターンだけで損害が倍増した計算になります。これは、ソ連軍が戦力温存を図って有力な師団を後方に下げ、弱小師団を前線に出した結果でもありました。これは今回のプレイでのソ連軍の犯した最大のミスでした。
 白帯部隊は流石に無視できなかったのか、スモレンスクの守りを固めます。
 ソ連軍はミスティラウリを占領し、リャズナに向かいます。
 イェルニャは北と西の2方向から圧力を受け、共に2ヘクスまで独軍が迫る状況で、陥落は必至でした。それでも、必死に防衛ラインを構築し、なんとか守りきろうとあがきます。後2ターンなので、なんとかなる可能性もあったのです。「イェルニャは占領されるだろうけど、独軍が対応を誤ったら落ちないぞ」と警告しておきました。
 ロスラウリ方面の部隊も北上させ、イェルニャ方面の戦線と連絡させます。これにより、マップ北端から続く一連の戦線となります。
 ドロゴブーシィは未だ独軍は3ヘクス先、そしてソ連軍の2重防衛ラインは健在で、なんとか守り切れました。「ドロゴブーシィはなんとかなりそうだったけど、やっぱり遠かったな」とT之内さんの弁。
 白帯部隊はスモレンスク強襲も考えたのですが、やっぱり反撃が怖くて1ヘクス前進しただけでした。
第7ターン
 独軍はドロゴブーシィ方面から兵力をシフトしてロスラウリ方面へ大兵力を投入し、ソ連軍の戦線を崩壊させ、最終ターンでのロスラウリ占領を確実とします。
 そしてイェルニャ周辺ではソ連軍の前線部隊は2個師団が撃滅され、一掃されます。ここで、独軍が対応を誤りました。イェルニャ北方で攻撃した独軍が戦闘後前進しなかったのです。イェルニャに隣接する2ヘクスを確保すれば必ず落とせるとT之内さんは考えていたのですが、実は3ヘクス確保しなければならないのです。とは言え、戦闘後前進すれば包囲される位置でもあったので、致し方なかった面もありました。
 ソ連軍は最終ターンに必ずイェルニャを守れる配置とし、南方ではリャズナを占領します。これにより、最終ターンを待たず、ソ連軍の勝利が確定しました。

 今回のプレイは面白かった。両軍、ミスらしいミスがない好勝負でした。
 ソ連軍の14個師団の損害の内、包囲撃滅されたのは序盤での4個師団だけで、ミスによるものは一つもありませんでした。
 独軍も装甲大隊が攻撃を受けるようなミスは皆無でした。
 レポート中でミスとか対応を誤ったとか書いてあるものも、ある意味仕方のないところがあるものでしたし(イェルニャでの独軍のは致命的ではありましたけど)。
 それだけに両軍長考することが多く、第8ターンがプレイされなかったにもかかわらず、4時間以上のプレイタイムとなってしまいました。
 しかし、集中された独軍の圧力はすさまじかった。最前線はスタックの壁になっていてソ連軍は全く反撃の余地がありませんでした。T之内さんはこの作戦に自信を持ってしまったようで、これからはこの作戦しか採らなくなるのだろうな、極論の人だから(笑)。

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