2006年5月28日 TSS例会

 当日の参加者は12名。
 プレイされたゲームは、信長包囲戦(GJ)、Twilight Struggle(GMT)、ジトミール攻防戦(同人)、冷たい戦争(同人)、パワーベースボール(エポック)等です。

 信長包囲戦は通称「補給切れ」さんがS枝さんを相手に何度もプレイしていました。
 なかなか織田側が勝てないようでした。このゲーム、序盤に優位を確立しておかないと織田側は苦しいですからね。

 パワーベースボールはTSSリーグ公式戦です。
 M瀬さんとN重さんの試合が行われていました。

 Twilight StruggleをT之内さんとプレイしました。
 T之内さんがUSA、私がUSSRです。
 USAはセットアップで西ドイツに全くポイントを置かず、イタリア、スペイン、ベルギーに配置します。えっと思ったのですが、これはこれでそれなりに理にかなった配置でした。空いていると思ってUSSRがポイントを置いても周囲の国が固められているので、影響力の排除で消されてしまうのです。西ドイツに置かない分エリア数が稼げるのでUSSRが優勢を取るのも難しくなっていました。欠点はバトルグラウンドがとれないので、その分の得点を失ってしまうことです。ドゴール、ベルリン封鎖、スエズ動乱が全て出てしまえば、西ドイツ、フランスの支配にかかる予定だったそうです。しかし、ベルリン封鎖とスエズ動乱はUSSRの手に来たため発動されることはなく、それが誤算だったようです。
 第1ターンに私の手札にはUSSRのベトナム蜂起とか植民地独立とかあってスコアリングカードがあれば一気に7点とか8点とか得られるところだったのですが、肝心のスコアリングカードがなく、その上、USAのヘッドラインで赤狩りされ、更にUSAは4OSカードを複数使って影響力をばらまき、非常に苦しい出だしとなります。
 第2ターンはろくなカードがなく、それなのに、中東とヨーロッパのスコアリングカードが来てしまい、2点かそこらの得点で使用せざるを得なくなります。
 第3ターンは社会党政権とヨーロッパのスコアリングカードのコンボが決められるかと思ったのですが、ヘッドラインで変節者を使われて水泡に帰します。
 それでも第4ターンになんとか20VP差をつけてUSSRで勝利しました。
 勝因はやはりスコアリングカードの引きですね。スコアリングカードをたくさん引いた方が勝つゲームだと思います。

 ジトミール攻防戦はK全さんデザインの作戦級ゲームです。
 1943年のキエフ周辺の戦いをテーマとしたA3マップ程度のミニゲームです。K全さんは本業がグラフィックデザイナーと言うこともあって、市販品と比べても遜色ないコンポーネントのゲームでした。
 K全さんとT島さんのプレイでした。ソ連軍の回復をソ連軍プレイヤーターンの最後にしたために移動ー>戦闘ー>回復となり、ソ連軍が攻撃による消耗を気にせずやりたい放題できてしまっていたようです。

 冷たい戦争は私の新作です。
 トワイライトストラグルに触発されてそれの簡略ゲームを作ろうとして、いつものように全然違うゲームに成ってしまったゲームです。
 T之内さんと2人ゲームをプレイしました。
 このゲームは2人ゲームと多人数ゲームではプレイ感はまるで別ゲームとなります。2人ゲームは割とトワイライトストラグルに忠実な雰囲気のゲームです。
 このゲームはタイトル通り、共産主義と資本主義の対立をテーマとしています。2人プレイではプレイヤーは共産主義、資本主義の指導者となります。T之内さんが資本主義、私が共産主義です。
 セットアップでは共産主義有利になっているのですが、第1ターンからいきなり資本主義に主導権を握られ、第4ターンには逆転されて最終第6ターンには最早共産主義に勝ち目のない状況となっていました。
 第1ターンにいきなり軍事的大失敗を喫したのが痛かった。
 デザイナーとしては第5ターンまで共産主義が踏ん張って最終ターンに資本主義が逆転するぐらいの心持ちで作っているのでその前に資本主義が優位になってしまうと共産主義は苦しいです。

 その後、多人数プレイを行いました。Y口さん、T井さん、O鋸さん、T之内さんの4人プレイです。奇数人数だとプレイが苦しいので偶数人数限定のゲームです。それで、私はルールマスターとなります。
 多人数プレイの場合、プレイヤーは冷戦を闇から操る黒幕となります。プレイヤーは3つの黒幕を支配し、順に黒幕をプレイして勝利得点を稼ぐことになります。
 第1ターンにT之内さんとY口さんが財閥であることを明かし、それに対してT井さんはソ連軍部、O鋸さんはKGBでした。ソ連軍部が暗躍したこともあって世界は軍拡の嵐となります。しかし、ロスチャイルドとロックフェラー両財閥が協力した資本主義の金の力の前には無力で資本主義優勢でこのターンは終えます。ここでロックフェラーが得点して表舞台から下がります。黒幕は得点を行うと捨て札となるのです。
 第2ターンにはY口さんは平和主義の黒幕となります。ジョン・レノンのイマジンが猛威を振るい、戦略兵器削減交渉が成立し、世界の軍備はあらかた削減されてしまいます。世界は平和となります。この流れにうまく乗った資本主義が勢力を伸ばし、ロスチャイルドが得点を得ます。その結果に失望したT井さん、O鋸さんは共産主義に見切りを付けて得点なしで黒幕を捨てます。
 第3ターン。T井さんはテロネットワーク、O鋸さんはCIAとなります。T之内さんはロスチャイルドつながりでか、ユダヤとなり暗躍します。
 CIAとユダヤの連合は絶大な威力を発揮し、資本主義が大きく影響力を伸ばします。世界最初の宇宙飛行士ガガーリンも「地球は青かった」と言っていたほどです。CIA、ユダヤ共大量の勝利得点を得て退場します。その陰でテロネットワークも南米やアジアに勢力を伸ばしてかなりの得点を得ていました。
 第4ターンには再びイマジンがヒットチャートを驀進し、再び戦略兵器削減交渉が成立、世界は平和へと向かいます。
 T井さんは、ネオナチをはじめとする全体主義勢力となり、O鋸さんはソ連官僚となっていました。T之内さんは広域犯罪組織、つまりマフィアです。
 このターンは平和で特にこともなく過ぎていきます。平和なターンなだけあって平和主義が得点を得て退場します。
 第5ターン。
 マフィアとネオナチが率いる資本主義陣営とソ連官僚が主導する共産主義陣営の戦いとなります。世も末ですね。
 このターン、資本主義の攻勢にたじたじの共産主義でしたが、ユーゴスラビアでの限定戦争に打って出たのが功を奏します。その戦争に勝利した共産主義勢力は欧州で大きく勢力を伸ばしたのでした。更に中東もパワーバキュームで赤化されます。アジアでは中共が暴れてそれまでに蓄積された資本主義、共産主義の影響力が消し飛んでしまいます。
 共産主義の大勝利かと思われたこのターンでしたが、その危機を救ったのはマフィアの麻薬密売ルートでした。東南アジアでの麻薬の影響力がアジアの赤化を辛うじて防いだのでした。これによって大した得点とは成らず、どの黒幕も得点をせずに保留しました。
 最終ターンにもつれ込みます。
 Y口さんは未だに最後の黒幕の正体を明かしません。実は宇宙開発協会で特に使える特殊能力を持たないため秘密にしていたのです。
 全体主義者T井は欧州へのパーシングIIの配備を推し進め、負けじとソ連はSS20を東欧に配備し、いきなり世界は戦争前夜となります。
 デフコンが下がりすぎて、かえって軍備増強ができなくなってしまいます。行ったら全面戦争となってしまうためです。そのため、ミサイル技術の平和利用たる宇宙開発が進歩し、ついにソユーズ11号が人類初の月面着陸に成功するのでした。この成功の裏には宇宙開発協会とソ連官僚との丁々発止の駆け引きがあったのでした。その後塵を拝したもののアメリカも月面着陸を成功させています。
 共産主義陣営のソ連官僚がその特殊能力たる「無能」を発揮せずにいたためか、両陣営の勢力は拮抗し、得点はちょうど0でした。
 ここでY口さんが痛恨のミス。黒幕の公開は自分の手番に行うのですが、最後の手番に黒幕を公開するのを忘れてしまったのです。公開されていない黒幕は得点ができません。宇宙開発は順調でしたので、宇宙開発協会は大量の得点を得るところでした。
 勝利はT之内さんの12VP。Y口さんのミスがなければ彼が14VPで勝利していたところでした。

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